特定調停とは、債務者の経済状態を全て明らかにした上で、裁判所の監督の下、複数の債権者と調停を行い、原則3年かけて返済を行う債務整理方法です。
特定調停は個人で裁判所へ申し立て手続きを行うこともできるので、その分費用を抑えることが可能です。ただし、個人で行う場合は、手続きや書類作成などを自身で行うためミスが起こりやすく、やはり専門家に相談して解決するのが最も良い方法であると思われます。
費用を安く抑えることが出来ます。
自分で特定調停を裁判所に申し立てる場合、手続きの費用は印紙代と切手代を借入社数分用意するだけで済みます。書類については自分で作成すれば費用はかかりません。
申し立ての為に作成しなければならない書類は、特定調停申立書・関係権利者一覧表・財産状況の明細書・家計収支の一覧表などで、そのほかにも契約書や領収書といった必要書類が数多く必要です。
過払い金の返還がない。
裁判所で特定調停が成立した後に過払い金の返還を求めても還ってこないことが多いため、過払い金がある場合は特定調停の申し立てを行わないほうが得策です。
もし、特定調停の申し立て後に過払い金が判明した場合には特定調停の申し立てを取り下げる必要があります。
返済が滞った場合、強制執行があり得る。
特定調停では裁判所が債務の名義を認めますので、返済が滞った場合、債権者は調停調書に基づいた強制執行の申し立てを行うことが出来ます。
強制執行とは国が債権者に変わって強制的に債権を回収することで、差し押さえや取立てによって債務者の財産が回収されてしまいます。
新規借り入れが難しくなる。
特定調停を行うことで業者間のブラックリストに記載される可能性があり、5~7年程度新規借り入れが難しくなる場合があります。